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第9回 CMSAIコロキウム
「脳機能画像とAIを活用したうつ病の診断・介入技術への希望と課題」

1.講演会名称:第9回 CMSAIコロキウム

2.開催日時 :2023年5月24日(水)17時10分~18時40分

3.講演会場 :ファカルティルーム(7号館3階)
        ※対面およびZoom配信

事前登録URL;
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZcvf-6tqT4jGtLfI-2PmqSY0RXb0tSFO3Gc

4.講演者 :吉本 潤一郎 氏(藤田医科大学医学部・教授)

5.講演題目 :「脳機能画像とAIを活用したうつ病の診断・介入技術への希望と課題」

要旨:機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging: fMRI)は、BOLD(blood oxygenation level dependent)信号と呼ばれる脳活動由来の血中酸素飽和度の変動を磁場の変化として計測することで、脳の活動状態を高い空間解像度で推定する手法です。BOLD信号の発見後、fMRIは様々な認知・運動課題と脳活動との関連の解明に大きな貢献を果たしてきましたが、近年、安静状態でもBOLD信号は自発的に変動しており、その異常が認知能力の低下やうつ病などの精神疾患と関係することを示唆する報告が発表されるようになってきました。しかしながら、多くは集団としての比較であり、個人レベルで安静時脳活動から脳活動の異常を検出する方法論の確立が基礎・臨床の両面から望まれてきています。本発表では、AI技術を用いたfMRIデータに基づくうつ病の客観的な診断や予測医療の実現に向けた最近の動向について、講演者の体験も交えながら紹介します。また、うつ病症状改善を目指した新しい介入法であるfMRIニューロフィードバック技術についても簡単に紹介し、安静時脳活動からその適合性を予測しようとした我々の試みについても紹介します。